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イギリスでの留学記 密かに影響を与えてくれたその人は「好き」しかしてなかったと気づいた話

 

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こんにちは CHIHOです。

 

一つのカテゴリーを完了させてから次のカテゴリーを書こう

イギリスでの留学記もフィリピン編を完結させてから

と、手を出しあぐねていた私(苦笑)

 

書きたいことを書く

を大事にしていると前回のブログで言った今

フィリピン編の完結ってなんやねん?!どこやねん?!

と愛のあるツッコミを自分に入れて(苦笑)

書きたいと思ったイギリス留学時代のエピソードを

今回は綴っていきたいと思います~^^

 

「好き」に全力のティムとの出会い

イギリスで通っていた語学学校では、自分の英語スキルを考慮した上で

好きなティーチャーを選べるシステムになっています。

ちなみにフィリピンでも出来ました。

 

初めの頃はどの先生が自分に合うかなんて全く分からないので

振り当てられたクラスで授業を受けます。

 

その時に運よく出会ったのが英国人ティーチャーのティム。

 

今振り返ると、彼の生き方の裏には

確固たる彼のアイデンティティが宿っていた気がします。

「好きなことしかしない」

「あとは気にしない」

ということが。

 

サッカーはアーセナル

イギリスは世界でも有名なサッカーの国

彼もその国の出身者としてサッカーを愛してました。

ただ、その愛し方が半端ない。

アーセナル」が彼のホームクラブだったので

当然「アーセナル」が最高のクラブだと言い張ります(笑)

 

アーセナルが負けた翌日の授業ははっきり

アーセナルが負けたから気分が悪い」

と言ってテンション低く、授業をします。

この時点で「アーセナル」というワード自体が禁忌となり

アーセナル負けたね」なんて触れようものなら激怒です(笑)

 

また、試合前などはワクワクが伝わってきて

「今日はゲームがあるから授業なんかできん、帰りたい」

と言わんばかりに授業を早く切り上げようとします(笑)

 

そして

両者ともそうしながらも、授業をし出すと夢中で教えてくれるのです(苦笑)

 

サッカーになると彼は子供のように自分の主張を押し通します。

そして授業はきちんとする。

こんな先生に出会ったことはありませんでした。

 

それを踏まえての日本代表戦

こんな彼なので、サッカー愛には寛容かもしれないと

とある日の授業中

私はせめてネットで状況だけでも。。。と

W杯の日本代表戦の実況サイトをチェックしてました。

 

ティムは「教えるのが好き」で常に全力なので、授業中に携帯を使うとキレます。

それは生徒が全力で授業を受けてないと彼が捉えるから。

ホントはSNSやネットを見ていたのに

「辞書として使ってるんだ。分からない語彙を調べてるんだ」

と他の生徒が言い訳した時も

「おれと言う便利な辞書があるんだからおれを使え」と言い返します(笑)

 

彼の言い分はもっともだと思ったので

私は授業中、携帯はもちろん、電子辞書も使わずに

(もちろん学校でも禁止とされていました)

「彼に聞く」ことで語彙などを理解するとともに

ピーキング・リスニングとコミュニケーション力も培うことが出来ました。

 

ただ、代表戦のあったこの日

私は中継を見ることが出来ない分、少しでもライブ感を得たかったし 

授業の後に検索していきなり結果から解ってしまうのが嫌でした。

これらの理由から

「あのティムなら、私の気持ちを理解してくれるだろう」と

授業に支障ないようなタイミングで、チェックしていました。

 

携帯をいじる私に気づいたティムは「いつもは従順な私」にはない行動に

一瞬目を疑いながらも「だめだ」と注意してきました。

 

さあ、ここで交渉だとばかりに張り切って私は

「W杯の日本代表戦が今行われているんだ、気になって仕方がない」

と普段のティムばりにアピールしました。

 

すると彼は

「今は授業中だ、いかなる時でも携帯はだめだ」

と至極まっとうなことを言って私を注意し、授業を進めました。。。

 

ティム、どの口が言うんだよ

と苦笑するしかなかった私。

 

でも、確かに彼は正しく

アーセナル」熱で上げ下げしても彼の授業への姿勢は変わらなかった。

 

「彼の授業を受けたい」一心で、その後も生徒であり続けられました。

他の生徒の前で彼に注意を受けても、反省と少しのツッコミを入れるだけで。

 

先生とは呼ばせない 

私は親しみを込めて

フィリピンでもイギリスでも先生をティーチャーとは呼ばず

ファーストネームで呼んでました。

 

なので、ティムにもティムと呼んでたのですが

ある日の授業中、一人の生徒が「ティーチャー」と彼を呼びました。

 

するとティムは

「おれはティーチャーじゃない、ティムだ!

 おれはティーチャーと呼ばれてその気になって威張るそこら辺のやつとは違うんだ

 ここは軍隊じゃないぞ、学校だ!!」

と最後はよくわからない言い回しで力説し

決して何人にもティーチャーとは呼ばせませんでした。 

 

人は肩書で呼ばれると、例え自分がしたくないことでも

肩書を演じてしまうのではないかと思います。

 

そうすると

自分のしたいことと、肩書が「普通、するんじゃないの」ということのギャップで

「したくないけどしなくちゃ」となり、そのギャップに苦しむんじゃないかと。

というか、したくないことしてる時点で苦しいなと思います。

 

すると彼の発言も、確かにそうだなと思えました。

 

靴下は履ければいい

クラスメートの一人が気づいてこういいました。

 

「ティム、靴下の色が左右違うよ」

 

彼は至極当然にこういいました。

 

「ああ、今朝寝ぼけまなこで靴下を探したらこの二つがペアで見つかったから履いた。

 色が違っても靴下は靴下だし、用は足りている」

 

スゴイ!素敵すぎる!!(笑)

 

それから私は、靴下の片方に穴が開いたりするとその方だけを捨て

そうして残った者同士を適当に合わせて履いてます。

 

すると先日、好きなバラエティー番組で

あえて両足の柄が異なる靴下を「オシャレで流行っている」と紹介してました。

 

ティム、スゴイ!素敵すぎる!!(爆笑)

 

イタリアのマルタ島

ある日、ティムはこう言いだしました。

 

「子供たちへ向けたサマーキャンプで

 マルタ校のティーチャーを募集してるから1~2か月行ってくる。」

 

私の通っていた語学学校は、ほかにも世界に数か所学校があり

そのうちの一つがイタリアのマルタ島にあったのです。

 

私を含め彼の生徒はみな、彼の指導能力を十分すぎるほど買っていたので

「ティムのいない間、私たちはどうすればいいんだぁ~」

とブーイングの嵐。

 

すると彼は一言

「イギリスにはないサンサンと輝く太陽がマルタ島にはある

 大好きな子供たちにも英語を教えられる」

 

同じ教えるなら大好きな子供と太陽もついてくるマルタ島を選んだのでした。

 

ここイギリスのこのクラスにないもの

サンサンと輝く太陽と子供を教えるということを求めているなら

もうお手上げ、受け入れるしかありませんでした。

 

英語学校と皿洗い

「おれの知り合いはイギリスで皿洗いのバイトをして

 流ちょうな英会話力と給料としてのお金をダブルで得ていた。

 お前たちも英会話をマスターしたいなら

 お金を払って学校に通うなんてことをせず彼を見習え。

 そこには得なことしかしないぞ」

 

とティムは授業中に発言しました。

 

この語学学校に雇われている先生として発していいのか?!

と思わされる言葉ですが(笑)

私も全く同じような 理屈から、製菓学校などには通わず

現場で働きながらパティシエとして知識と経験を積んできました。

 

彼は教えるのが好きで、それは本当に私たち生徒に英語力を身に着けてほしいから。

それが得られるなら、学校でもレストランの皿洗いでも、どっちでもいい。

 

なるほど、私は大いに共感できました。

 

好きを大事に=ブレない

こうして彼とのエピソードを振り返ってみて

なぜ彼の授業や、彼自身が面白くタメになったのか考えてみると

気づいた点があります。

 

それはすごくシンプルで「好きなことしかしていない」でした。

 

彼はサッカーが好き。だからそれを表現する。

私たちがからかったとしても、キレるのはその時だけで次回に持ち込まない。

多分、次回の時点では忘れてたと思います(笑)

 

彼は教えるのが好き。だからそれに尽力する。

携帯を使ったとしても、キレるのはその時だけで次回に持ち込まない。

好きなことしかしない彼にとって

クラスにいる=授業を受けたいという意思表示だと思うので

お前は前回、携帯辞書を使ったからだめだなんて言いませんでした。

 

来るもの拒まず、去る者追わず

 

ホントにすっきりした人物でした。

一瞬一瞬のジャッジも明確で、筋が通っていました。

 

いったん彼のクラスに入った生徒で

各々の卒業を迎える前にクラスを離れていく生徒は

少なくとも私がいる間はいませんでした。

 

まとめ

イギリス留学時代は

ティムの指導パフォーマンスと人となりに惹かれ彼のクラスにいましたが

 

ティムと同じ「好きなことしかしない」私になった今は

他にもたくさんの授業を受けた中で

なぜ彼に惹かれ

彼にまつわるエピソードがこんなにも鮮やかに笑いを含んで心に残っているのか

理解できました。

 

あの時もそうでしたが、今もティムに感謝です^^

 

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