宮部みゆきさん著 泣き童子の第2話 くりから御殿が泣けた。。。
こんにちは CHIHOです。
今しがた読み終わった
宮部みゆきさんの時代小説
泣き童子(なきわらし)
三島屋変調百物語 三之続
第2話 「くりから御殿」
紹介します。
感動しました。
込み上げました。
泣きました。
やっぱ好きだな、宮部さんの作品。
「泣き童子」とは。。。
「おそろし」「あんじゅう」と続く
三島屋変調百物語シリーズの第三弾の作品です。
三島屋変調百物語とは
川崎宿の旅籠の娘・おちかは、とある事情から江戸で袋物屋「三島屋」を営む叔父夫妻の元へ行儀見習いとして身を寄せている。しかし店主の身内として習い事に励むよりも、女中として忙しく働くことで自らの過去を頭の隅へと追いやろうとしていた。
ある日、叔父の伊兵衛が急な所用のため、訪問が予定されていた客への対応をおちかに任せて外出してしまう。他人に心を閉ざしているおちかは不安に駆られるが、自分を信用してくれた叔父のためにも、客に非礼があってはならないと覚悟を決める。
客は、庭に咲く曼珠沙華に恐れおののくが、おちかに対して自分の過去にまつわる怪をぽつり、ぽつりと話し始める。
帰宅後、おちかから事の顛末を聞いた伊兵衛は、江戸中から不思議な話を集めるとして、おちかにその聞き役を務めるよう言い渡すのだった。
(おそろし 三島屋変調珀物語 第一話「曼珠沙華」より)
主人公のおちかが変わった不思議な話を聞く
という設定で、短編・中編が入った小説です。
「泣き童子」には
『魂取の池』『くりから御殿』など
50~120ページの短編が6編入っています。
くりから御殿で込み上げる~
2話目にあたる『くりから御殿』は50ページほどの短編です。
いつものように、主人公のおちかが不可思議な話を聞きます。
宮部さんの特徴であり、私の好きな部分である
人の業や心情などを
これまた巧みに描いてる作品なんです。
私はとくに
人の生死
と
そこに関わる人々の心模様
を描かれた内容にすごく胸を打たれるんですが
『くりから御殿』も同じく
後半にどどどどどっと
登場人物の心の内面を描き切っていました。
時間を決めて読んでいたのですが、
気づけば後半の追い上げに心を掴まれ
20分で一気に最後まで読んじゃいました。
やはり宮部さんはすごい
全てとまでは言わないですが
宮部作品には
人生、大変だけど生きていこう!生きててよかった!
と前向きにさせてくれるものが多いです。
ただ生きた方が良い
と漠然と描くのではなく
人生の大変な部分もしっかり描くので
説得力がスゴイです。
この『くりから御殿』も50ページほどの短編ながら
泣かせて、前向きにさせるなんて
ホントにすごいっ!!
はじめは少し前置きが多く感じ
スロースタートな流れですが
後半にこの前置きの必要性も納得できます。
良かったら、読んでみてください~^^
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